●国紹介●
一 フィールド・エレメンツ・グローリーの成り立ち
この国が現在の名前で呼ばれ始めたのは、
現在の藩王である是空とおる侯爵がその地位を確立してからのことである。
かつてこの国は前藩王の不慮の事故をはじめとして天災が続き、国中が混乱の渦中にあった。
いまだ王ならざる彼の人とその側近たちがこの国を訪れたのは、ちょうどそんなころだった。
彼らは不安に沈む民を見かね、復興作業に力を貸すことにした。
自分達を助ける流れ者の行動に国民は不信を感じていたが、彼らのもたらした超越的な技術、
そしてその技術を使う誠意に国民は次第に感化されていった。
若年者であろうと、他国の人間であろうと、能力を持つものならば積極的に登用する彼らの指導により、
後に「魔法の如し」と史書に記される早さで国の復興が進められていった。
そして一度は危機に瀕した国は、復興に尽力した是空氏が藩王に封ぜられ、
新たな国名「フィールド・エレメンツ・グローリー」と共に再び立ち上がることとなったのである。
二 フィールド・エレメンツ・グローリーの風土
フィールド・エレメンツ・グローリーの国土はその半分を砂漠に、
残る地域も全体に乾燥した気候に覆われている。
この気候は湿気を大敵とする機械文化を発展させ、
同時に風や砂による劣化から建造物、
そして人間を守る素材の研究を促進し、結果として一大工業国を築き上げた。
オアシスに建造された政庁城とその周囲に広がる城下町は
旧来の石積みの建造物や新しく造られた近代風の建物が入り交じり、
その外縁にはソリッドな外観の整備工場や機械工房などの工業施設が林立している。
これらの建造物には藩王婦人主導で開発された
劣化の遅い特殊素材によるコートが施されており、
藩国再建以来建造物に起こった問題が極少ないというのも藩国の密かな自慢である。
国土は地区によって役割を分けており、空港を中心とする北部、
農業地帯を中心とする南部、鉱山を多く要する山岳地帯の東部、
巨大港を要する西部、そして政庁城を中心とし、政治機能と交易の中枢を担う中央部に分けられる。
三 フィールド・エレメンツ・グローリーの国民
国民性は陽気でお祭り好きなことが一番に上げられる。
頻繁に祭礼が行われ、仲間や家族と共に賑やかな時間を楽しむことが何よりの幸せと言われる。
また最近の風潮として、国王と婦人のような仲睦まじいカップルが多くなっている。
身体的には男女共に体格に優れている。
特に女性は均整の取れた美しい体型に育つことが多い。
男女共に頭髪は灰色。乾燥地帯故の少し彫りの深い顔立ちも特徴である。
乾燥した風土の為、服装は砂塵と日射しの対策を施したものとなっている。
コートやゴーグル等を着用し、その下に通気・吸水性に優れた服を着るのが一般的。
これらもまた藩王婦人の開発した新素材が用いられている。
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