●職業のアイドレス● ●高位西国人+パイロット+名整備士 +チューニングマスター● |
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イラスト:とよのか苺 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●設定文 |
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/*/ その日、砂漠の国FEGは猛暑に見舞われていた。 蜃気楼がくっきりみえる・・・。 そんなことを考えながら彼女はFEG中央部の王宮から出てきた。日除けの為に頭からゆったりとした服を羽織り、細工の細かい装飾品をつけている。 照りつける光が灰色の髪に反射する。陽射しが眼に差し込まぬように軽く顔を上げ、燃える太陽に少しだけ溜息をつき、彼女は国の東北に伸びる道を歩き出した。 港の方角から背中を押すように涼しげな風が吹く。かすかに潮の香りがする。 いつもと変わらない太陽から逃れるように、彼女は飛行場に隣接している整備のために建設されたI=D工場へと入っていく。 工場へ入ると、彼女は羽織った服を脱ぎ、身につけた装飾品も外し、一緒にデスクの上に置く。服の下には涼しそうな長袖の整備服を着ている。 工場内では、すでに作業が始まっていたらしい、パイロットスーツを着た男が忙しそうに部下に指示を出している。大きな団扇を仰ぎながら作業の確認をする男は額に汗を流している。 ソファには彼のものであろう、帽子とマフラーが置かれていた。 案の定、手間取っているようだ。彼女は自分のヘッドセットを装着し、工場に並ぶ機体を見回して気合を入れる。 よしっ! /*/ 当初、アメショーだけであったこの国のI=Dも戦争が進むにつれて、アメショーだけで藩国独自改造のエクストリームアメリカン、防空型が存在し、また、後継機に当たるターキッシュバンやサイベリアンに加え他国から譲り受けたI=Dも複数あり、その機体数もさることながら、機種が増えている。 さらに、FEGが独自に開発したWD煌月の生産、配備も進んでおり、現在新型WD【咆月】も開発中である。 戦況によって使用するI=Dを変える為に増やされた機体は、整備方法自体はI=Dという面で同じであるが、各々の特徴となる部分に関しては整備方法が異なり、通常の整備手順を変更する必要がでてきた。 この現状を受け、I=D、WDの整備方法に詳しい者の中から選抜した者達で新たに各機体の特徴部分の整備方法を研究、実践する部隊(部署でないのはFEGの整備士はパイロットと兼任であることがある為)が設立される。 戦争が激化する中、現場レベルで設立されたこの部隊には正式な部隊名がつけられることは無かった。 しかし、後にこの部隊に配属された者はその功績から『チューニングマスター』と呼ばれることになる。 /*/ 男が彼女の到着に気付き、あきれた様に声をかけ、近寄る。 「遅いですよ。」 「ごめんなさい、いろいろあったのよ・・・というか早くこれくらい皆、出来るようになりなさい」 この国の優秀な整備士は皆、原さんに似てくるのかなぁ、男は彼女にバインダーでまとめた書類を手渡し、軽く苦笑いをしながら頭を下げる。 「はい、精進します。 それでー、こことここのなんですけど。お願いしてもよろしいですか?」 「OK!」 そう言うと彼女はバインダーを片手に工場を見回し、ヘッドセットで各機の作業中である整備班へ現状の報告を指示し、手元の端末で各機体のデータを確認する。 彼女が辺りに声を掛けると、クレーンが忙しく動き始める。 /*/ |
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文章:周船寺竜郎 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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